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達成者への道。~くだらない記事を全力で~

おかげさまでお絵描き帳"第3章"に突入しました。くだらない記事こそ全力を注ぎます‼

水曜9時半の男。


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こんばんは。

今から遡ること14年程前の話です。

 

皆さんの住まいの方に移動式販売車が来ることってありますか?

 

最近はインターネット通販でなんでも買える時代となったせいなのか、昔よりは少なくなってきたかと思います。たま~にお店の駐車場にメロンパン屋さんが来てるのを見掛けるぐらいですかね。

 

暑い夏にはわらび餅屋がやってきたり、涼しい秋には石焼き芋屋がきたり、年がら年中たけや~さおだけ~があらわれたりしたものです。

 

僕が実家にいた時なんかは、季節の移り変わりと同時によく売りに来ていましたね。

上記の他に、駄菓子をたくさん積んだ豆腐屋さんなんかも公園の近くに来ていました。

 

たくさん来ていた移動販売車の中でも、1番心に残っているのは夜遅くにやってくる屋台のラーメン屋でした。

 

そのラーメン屋さんが僕らの団地へとやって来るのは、いつも決まって

 

水曜の夜9時半ごろ

でした。

 

記憶にあるのは僕がまだ小学生の頃で、夜に布団に入ってさぁ眠るぞぉ~となる頃に

 

「ピーポポォ~ピポォ~~♪」

 

という感じのフルート音?みたいなメロディーを携えて、団地内を低速運転で巡回していました。

PM9時過ぎだというのにやけにデカい音で、シルバーの軽自動車の屋根にはパトランプ的なオレンジの回転ランプが付いており、あまりにも華やかな閃光が暗闇を照らしていたので

 

「何だろう?こんな夜に・・・」

 

と興味津々に2階の寝室から見ていたこともありましたね。

後にうちの親父が一度買っていたのを見た時に"あれはラーメン屋さんだったのか"と気付きました。

 

「どんな人がラーメン作っているのかな?車でラーメンって作れるのかな?」

 

と小さいながらも興味を持っていたことを覚えています。

 

中学、高校と進学していくうちに、気付いた時にはそのラーメン屋さんは団地の方へとやって来なくなりました。

 

それから時が経ち高校を卒業しました。

ある日のこと。偶然再会したのをきっかけに旧友たちと遊ぶようになった頃でした。

 

ピーポポォ~ピポオォ~~~♪

 

あの懐かしのフルート音が再び団地へと帰ってきました。昔と変わらぬオレンジの閃光も携えて。

 

 「あれえっ?屋台のラーメン屋ってまだやってたんだ…」

 

社会人となっていた僕が思ったことは

「今なら多少のお金もあるし、1度は食べてみたいなぁ~」

という希望でした。

その想いを持っていたのは僕だけではなくて、再会した旧友たちも同じ想いでした。

 

ある日、仕事を終えて夜にくつろいでいると

 

「一緒に屋台のラーメン食べない?」

 

と友人達が僕の家へとやってきました。

 

僕達はワクワクしながら、友人家の隣にある習字教室前へと集まり、少し肌寒い中いろいろと語り合いながらラーメン屋台が現れるのを待っていたのでした。

 

片手には持参した丼を抱えて。

 

時折、フルート音を途切らせながらも徐々に僕らの場所へと近づいてくるのがわかります。

「あっ どこかで止まったね。今日は忙しいのかな…」

お客さんが現れると音が鳴りやむので、その度に団地内は静寂を取り戻します。

それを何度か繰り返しながら、団地内を隈無く回る…

 

静寂から空耳。空耳から騒音。騒音から爆音

 

ついに姿をあらわしました。

 

 


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待っている僕らの姿を確認して、音が止まりました。

 

店主「こんばんは。準備するからちょっと待ってねぇ」

あらわれたのは60ぐらいの初老のおじさんでした。

 

ガシャンガシャン♪

車の荷台部分の側面のロックを解除し、上へと開くと辺りには湯気が溢れ出しました。

 

店主「醤油と味噌とピリ辛味があるけどどれにする?」

味は3種類あるらしい。僕は迷わず味噌味と告げる。

手際の良い麺茹でからの湯切り。

スープ調味料を丼に入れて、湯を注ぐ。

麺が入ったら卵にメンマにチャーシュー3枚、仕上げは刻んだネギ少々。

 

店主「はいお待たせ。こっちが醤油でこっちは味噌ね」

店主「500円ね~」

 

僕ら「おお、うまそう♪」

 

駐車場の低い壁に腰掛けて、3人並んでラーメンを食べる。

時間は夜の10時を過ぎ、初春とはいえまだまだ冷え込む…

 

待ちくたびれて冷えた体に、出来立てのあつあつラーメンが入り少しあったかくなる。

 

「おじさん、普段は何をしてるんだろか?」

 

「昼間はラーメン屋でもやってるのかな?」

 

「ちょっとピリ辛味気になることない?」

 

「今度試してみよっか」

 

おじさんのことやラーメンのこと、その後は高校時代の話や最近あった出来事などで話が盛り上がりました。

 

やっとのことで屋台のラーメンを食べることができ、長年モヤモヤしていた"屋台の全貌を見てみたい"という想いは解消されたのですがまた新たな疑問が湧いてきてしまい、その後も5回程ラーメン集会が開催されたのでした。

 

集合は丼持参でいつもの習字教室前PM9:30…

 

水曜9時半の男があらわれるのを待って……

 

 

 

このラーメン屋台が僕の1番記憶に残る移動式販売車です。

みなさんにも思い出に残る移動式販売車はありますか?

 

 

実はこのラーメン屋台の話には続きがありまして、以前書いた記事へとつながります。

興味のある方は覗いてみてくださいな(´∀`)

 

ではまた。

 

花火のように儚く散った日だった。 - 達成者への道。~くだらない記事を全力で~